いよいよ新年度に入りました。このタイミングで塾に入ったり、塾を変えたりと、塾もいろいろと動く時期です。当塾でもありがたいことに、たくさんのご家庭に興味を持っていただけたこともあり、現在募集は停止し、予約と言う形をとらせて頂いております。（入塾予約についてはこちら）

さて、塾を変えたりする際の動機が、「この塾は私に何もしてくれなかった」「この塾は私を変えてくれなかった」であったり、塾に入る動機が「塾になんとかしてもらおう」「塾で成績をあげてもらおう」だったりしていませんか？

実にありがちな動機ですが、塾側からすればこの時点で負け確定だなと痛感してしまいます。もし短期間で簡単に成績が上がり、すぐに受験に対応できる実力をつける方法があるのなら、私が教えてほしいくらいです。それらをただやらせるだけで子供がめきめきと実力をつけていく、そんな魔法のような手法があれば受験で苦労する子なんてこの世からいなくなるでしょう。何とかしてあげられるだけの戦略と環境があっても、それを生徒自身が使いこなせなければ、それらはただのゴミなのです。

すべてにおいて受動的で、言われたことだけをただこなす操り人形のように漫然と塾に通っていた子からすれば、成績が上がらなければ完全に塾にせいになってしまうわけです。塾としてこれは不本意で非常に悲しいことです。

そんなことにならないよう、新しく塾に入る子は次の意識を持っておくべきだと考えます。

【他人は自分を変えられないという意識】

塾はどんな子の成績でも上げられる魔法のような手法をもってはいません。どんな優秀な先生でもあなたを変えることはできません。自分を変えられるのは、自分自身だけです。

【自分が塾をどう活用していくかという意識】

塾に～してもらう、ではなく、自分が塾を～する、という考えで常にいれば、きっと塾を有効活用できるのだと思います。

大学を目指す高校生にはこういった意識は必要不可欠だと思いますが、正直勉強が苦手な中学生には少し難しいかと思います。ですから中学生の段階ではどのように塾を活用するかまでは求めません。それは高校生になると遅かれ早かれ自然と考えられるようになります。

「やるべきことは期限までにしっかりやろう。ただサボってやらなかったとしても、俺は別にいいよ。やってなくても、全部自分に返って来るようになってるから、俺は困らないし。お母さんは補習料金がかかるけど」

これを（柔らかく）言って、体験を受けることなく拒絶されるケースもありました。塾をどう活用するかまで求めませんが、塾でやるべきことはしっかりやる、という最低限の覚悟は求めます。やってなくても何とかしてくれる、ただ塾に通って言われた勉強をこなすだけでいいだろう、という意識でいる子は当塾ではやっていけません。無理に入塾して、実力が伸びない原因を転嫁されるくらいなら、最初から拒絶してもらった方がありがたかったりもします。

最初自信がない様子だった子でも、頑張りたい、といってついてきてくれている子は、やるべきことをやる中で少しずつ意識が変わって、自分で考えて取り組めるようになっています。こういう子は高校でも通用しますし、その先大人になっても指示待ちになることなく、自分で考えて仕事ができる優秀な社会人になっていくのでしょう。

塾に通おうと考えている子は、まず「自分が塾でどうするのか」を考えるようにしましょう。「自分を塾でどうにかしてもらおう」と思っているその時点で負けは決まったようなものです。