中１，２年生のときからコツコツ勉強に取り組んでいき、中３で勉強量を上げてしっかり実力を付けて高校に合格できた子もいれば、１，２年はあまり勉強していなかったけど、中３で一気に勉強量を上げて何とか高校に合格できた子もいると思います。

どちらも当日しっかり点数が取れたのだから、高校では横一列で再スタートだと思いがちですが、そうではありません。そのテストの点数に至るまでの道のりは、高校の勉強についていけるかどうかに大きく影響してきます。

中１，２でコツコツ５勉強して、中３で８勉強したＡ君と、中１、２までは２程度しか勉強しておらず、中３で１０勉強したＢ君がいました。（わかりやすいように勉強量を１０段階で表しました。）

中１、２とコツコツ５やれていたＡ君なら、受験が終わっても、日々５～６程度の勉強をするのは、そこまでハードルは高くないでしょう。一方でB君はどうでしょうか。受験と言う明確なゴールがあったからこそ、１０勉強できていたわけです。そこからまた１年生になって、そのまま継続して勉強できるでしょうか。

私が見てきた経験からすると、中３で一気に勉強量を上げた子のなかには、合格後、必要最低限の勉強以外はしなくなってしまう子が一定数います。（

３年生の１年間で頑張ったら間に合ってしまったという経験が、本人を油断させてしまうのかもしれません。

１年間一気に勉強量を上げてきた反動がきて、燃え尽きてしまうのかもしれません。

普段宿題以外に何をすべきか分からないのかもしれません。

そうなってしまった子は、その後テスト週間だけ１０で勉強しようとしますが、高校は１週間程度の準備で定着できるほど甘くはありません。最初のテストで一気に急降下してしまうも、今まで計画的にコツコツ取り組む経験がない分どう進めてよいか分からないまま次のテストを迎え、その後再浮上できず、その後、深海をさまよう羽目になってしまうのです。

中３で一気に勉強量を上げて、滑り込みで合格できたと感じている子は、そのまま勉強量を維持していく意識が必要です。それができれば１年間にわたって１０勉強できた集中力を生かして、一気に実力を伸ばすことも可能です。