中学生の段階では、学校の授業が軸としてあり、その軸を固めるために塾に行って授業を受けたりするわけです。中学までは、学校や塾の授業に軸を置いても問題はありません。なぜなら、授業でやる内容や定期テストの内容をしっかり押さえておけば、入試もクリアできてしまうからです。授業や定期テストの内容と、入試問題の難易度に大きな差はありません。

一方、高校では、授業をしっかり聞いて基礎を押さえるのはもちろん重要ですが、中学と同じ感覚で授業を軸に考えていると、定期テストや模試などに対応できません。高校の授業で学習するのはあくまで基礎の基礎であり、定期テストや模試、その先の大学入試などは、それらの基礎を使いこなせる前提で問題を解いていかなければいけません。

学んだ基礎に対してどれだけ問題を解いているか、その経験値がたくさんあるほど解くことができますし、なければその分迷うことになるでしょう。学校の授業で解く問題の難易度や量などたかが知れているわけですから、自学自習として自分で問題数をこなしていかなければ経験値をあげることなどできません。

要は、高校の学習における軸は自学自習だと言うことです。学校や塾の授業などはあくまで、自分の自学自習の効率をあげるためのひとつの付属品に過ぎません。学校の日々の宿題は授業での理解度を上げたり、授業で理解したことを確認するためのものですが、あくまで付属品に対する準備です。塾で授業を受けると勝手に時間が過ぎていきますし、何となく頑張った感も出ます。それで満足している子も多いと思います。しかしそれらはあくまで付属品。必要とはいえ軸にはならないことを意識しておくべきです。

学校や塾に行けないからといって、教育格差がどうとか、受験で不平等だとかいう議論も起こっているようですが、軸を自学自習にしっかりと置いている子であればそんな外野の議論なんてどこ吹く風でしょう。むしろ学校が始まってあまり意味のないのに提出義務のある勉強をやらされることに嫌気がさしている子もいるのではないでしょうか？