数学や英語は積み上げ教科なので、１，２年でサボった子が３年でできるようにするには相当高いハードルを超えなければなりません。しかし理科や社会は、内容は単発なので、３年生からでも一気に成績を上げることは可能です。

特に３年後期は、テストの結果がそのまま内申点に直結し、それが直で入試につながります。つまり、後期のテストは合否につながると言っても過言ではないということです。そうなれば何とかテストで点数を取りたいと思っている子も多いはずです。

では理科社会で点数を取るためにはどうすれば良いのか。まず、テスト前に理科と社会に時間を多く使う！と考えた子は、きっと定期テストで点数は取れません。そもそもテスト前は理科社会の他にも多くの課題があります。９教科ならなおさらです。ただでさえ多くの情報を覚えなければならない中で、理科社会の暗記に集中することはできません。

またテスト前の短期間の反復練習は、「課題の通りに問われれば解ける」レベルには達することができると思いますが、出題形式を変えられたり、思考や工夫が必要になった場合には対応できません。それらに対応するためには、テキストの基礎を早い段階で固めた上での類題演習が必要不可欠です。答えが同じ問題でも、当然出題形式は様々です。どのように聞かれても対応できるようにするには、事前にいろいろな問われ方に慣れておく以外方法はありません。

以上を踏まえると、理科社会で得点するのに一番重要な時期がいつなのかが見えてきます。

それは、まさに今！です。

まず、暗記教科における基本の取り組みは「長期間の反復練習」です。暗記教科に限らず勉強全般で言えることでもあり、当塾の指導方針のひとつでもあります。テストまであと約２ヶ月です。習ったところからテキストを進めていき、着実に理解を重ねていくのです。たまに「早くやり過ぎると忘れるから、直前にやる」なんていう子もいますが、ナンセンスです。１回やっただけですべて暗記できて、応用までできるのであればそれでも構いませんが、そんな子はほぼいません。それを言う子は、たいていテストでできない子です。暗記教科は反復が基本だと言うことを理解しなければなりません。

テキストを進める際に、特に理科において必要な意識は「１周目ですべてを覚えようとしなくてもいいが、必ず考え方を理解する」ということです。社会と違い理科は、理由（原因）と結果で成り立ちます。実験問題では特にそういった理解が必要になるので、社会のような単純暗記ではありません。１周目では「なぜそうなるのか」を意識して解いていき、疑問点はしっかり質問して解決するようにしましょう。

１通り理解できた状態で、テスト３週前から２周目に入ります。当塾では３週前には予習もすべて終わらせテキストも１周しますが、塾に通っていない子だとまだ終わりきっていない子もいると思います。それでも構いません。授業のペースに合わせた取り組みと、２周目の復習を並行して取り組んでいきます。

課題は３周確認してようやく基礎が固まります。テスト週間に入る前にここまでやっておきたいところです。理解力のある子ならこの時点で平均点を取ることも難しくありません。苦手意識のある子なら５周程度は必要です。ただあくまでも基礎が固まっただけであり、そこから先、応用できるようにするためには、別のテキストで類題を解いたり過去問を解いて定着を確認していかなければなりません。これをテスト週間に集中的に取り組んでいくのです。

暗記科目をテスト前の１週間だけで仕上げようとしてはいけません。一番差がつくのは今この瞬間の取り組みです。早い子はもう課題をスタートさせています。後期中間でしっかり得点して、内申につなげ、入試を有利に受けたいなら、ここから３ヶ月は上記の取り組みを意識していきましょう。