体育祭や文化祭の準備は、クラス一丸となって頑張りますよね。特に３年生は学校生活の思い出になるものですから、準備にも力が入ります。私が高校生のときも文化祭や体育祭の委員になっている子たちはみんなをまとめつつ、準備をしなければならないわけですから、とても忙しそうでした。

しかし、なぜかそんな子ほど勉強できたりするんですよね。ほぼ毎日部活に行っているのに勉強ができる子もたくさんいます。時間がなさそうに見えるのになぜか結果を残している子、クラスにいると思います。

最初は才能だと思っていました。勉強できるのに部活も頑張れて、学校行事で時間が割かれても問題ないなんてうらやましいな、なんて思っていました。しかし、真実は違いました。この真実を知っていないと、部活も頑張って、学校行事も頑張って、ちゃんと時間が割かれた分勉強できなくて受験で落ちる子になってしまいます。

部活もほぼ毎日行っていて、学校行事でも自分と同じように遅くまで準備をしていたのに、勉強ができる友達に、「いつ勉強してんの？」と冗談ぽく聞いたことがあります。するとその友達は「学校と部活以外は全部」と言いました。続けて「普通にそうしないと間に合わなくない？」と。

私は、きっと塾に行って特別な勉強したり、何か勉強のやり方に秘訣が合ったり、そもそも、もとから勉強できるやつだから自分とは違うか、など考えていました。しかし本当は違いました。彼は、ただ部活や学校行事を言い訳にせず、それ以外の時間をすべて勉強に充てる、というシンプルなことをしていただけでした。

当時の私も含め多くの子は忙しいことを言い訳に、勉強に集中できなくても仕方ない、勉強時間が足りないのは自分のせいではない、などとどこか心の隅で思っていたりします。行事に集中する、今は部活を頑張る、なんて都合のいい言葉を使って勉強から目を背けます。その結果、貴重な時間に簡単に寝てしまったり、何の罪悪感もなくスマホをいじったりするわけです。

時間が限られている中でも勉強で結果を残せる子は、そのあたりの意識が本当に高いです。残された時間を効率よく使うことはもちろんですが、無駄なく最大限勉強に時間を充てています。その中で効率やら優先順位やら考えていくわけで、根本は勉強量なのです。そのことを理解せず、忙しいことを言い訳にして適当に目の前の課題をこなすだけなら、言葉は悪いですが、バカでもできるということなのでしょう。勉強量をこなしていないのに勉強ができるようになりたい、なんて言うのは、働いていないのに本気で１億円ほしいと言っていることと同じです。冗談でしょ、と思いますよね。誰も本気にしません。しかし、意外と本気でそう思っている子、多いんじゃないかなと思います。

自分より勉強ができる子たちは、確実に自分より勉強しています。きょうの自分の生活を振り返ってみてください。本当に勉強する余地はなかったでしょうか？本当はあったはずなのに、忙しい生活の中でのその貴重な時間を何に使っていましたか？スマホでゲームやYoutube鑑賞をしていませんでしたか？自分より勉強ができる子たちはあなたが無駄にしたその時間を勉強に充てていますよ。たかだか１０分？いいえ、１０分も、です。１日１０分＝１ヶ月５時間＝１年６０時間です。十分合否に直結する時間です。

大学受験は、何となく何も考えず勉強している子が簡単に合格できるものではありません。心の隅で「どこかには受かるだろう」と甘く考えている子は来年全落ちして顔面蒼白になっている自分の姿を想像して下さい。大学受験に、高校受験のようなセーフティネットなどありません。全落ちはありえない未来ではないのです。どれだけ忙しかろうと、まずは勉強時間をしっかり確保して、最大限のパフォーマンスで勉強する努力をしましょう。今年も半分が終わったという事実を忘れてはいけません。