大学受験を控えた高校３年生にとって、夏休みの学習効率が受験の合否を大きく左右することは言わずもがな理解していると思います。夏休みにしっかり勉強しようと思っている子は多いと思いますが、その準備運動は今の時期からやれているでしょうか？

個人的には、夏休みの高３の受験勉強は最低でも８時間は必要だと思います。もっと踏み込んで言うなら、現時点の模試でA,B判定程度の実力がある子なら８時間程度でもいいと思います。一方でC判定のボーダーにいる子なら１０時間は目安になるでしょうし、D,E判定の子なら１２時間くらい勉強しなければ追いつけないと思います。しかもこれらの勉強時間はあくまでも、自分の受験に向けた自学自習の話です。学校の補習やら何やらをカウントしてはいません。

今学校がある平日に、どれだけ勉強できているでしょうか？３，４時間程度しか勉強できていないということはありませんか？夏休みに入ったら頑張る、なんて甘い考えはすぐに捨てて、今からしっかり準備運動をしておかないと夏休みの負荷に耐えられません。

今、３，４時間程度しか、自学自習できていない子が、夏休みに入って突然１０時間勉強することなどほぼ不可能です。机に座っているだけならできるかもしれません。頻繁に無計画に休憩を取りつつ1つの場所で勉強することもできるでしょう。しかし、計画的に休憩を挟みつつ１０時間集中して勉強し続けられるようになるには、今のうちから負荷をかけて準備運動しておかなければ難しいです。

現段階で、勉強中にスマホを頻繁に触ってしまっている子。無計画に仮眠をむさぼってしまっている子。休憩を時間を決めずにとってしまっている子。勉強時間を習慣化できていない子。

夏休みに入ったら、ほぼ確実に効率の低い勉強をダラダラやることになります。スマホを触っても罪悪感もない。寝てしまっても、明日やればいいかと開き直れる。休憩はみんなで取っているから怖くない。そんな子が効率のよい勉強ができるでしょうか。それで合格できるほど大学受験は甘いものではありません。

何度も言いますが、今まともに負荷をかけられていない子が、夏休みに入って集中して１０時間も勉強することはできません。準備運動なしでフルマラソンを走ろうとするようなものです。初っ端で怪我をしたら、挽回は不可能になってしまいます。マラソンより怖いのが、その怪我に気づけず、知らないうちに置いていかれてしまっているということです。

学校以外の時間はすべて勉強時間に充てること。計画的に休憩や仮眠を取ること。勉強時間をしっかり習慣化すること。これらの準備運動は必要不可欠です。できていない子は、今すぐやりましょう。今この瞬間の意識と行動次第で夏休みの実力の伸びは大きく変わるはずです。