動ける高校生と動けない高校生は大学受験において明暗が分かれます。何か人の言われたとおりにやっていれば大学受験もクリアできるなんて甘い幻想を抱いているのなら、今すぐすてたほうが良いでしょう。

【動ける高校生】

疑問点は自ら積極的に質問する。勉強の進め方で分からないことは自ら相談する。志望校の資料を自ら請求する。塾に通う目的を自ら考える。

→総じて自分から動いて物事を解決しようとする。

【動けない高校生】

疑問点を質問しない(話しかけられたら聞こうかな～）。勉強の進め方がよくわからないけどとりあえず言われたからやる。志望校の資料を親に請求させる。とりあえず学校の宿題やっておけば受験勉強になると思っている。とりあえず塾に通っておけば大丈夫だと思っている。

→総じて周りの人が何か自分のために動いてくれるだろうと考えている。

………………………………………………

小中学生の時に塾に通っていた成績が中位層以下の子ほど、動けない高校生になりがちなので注意が必要です。

はっきり言って中学までは、塾の先生に言われたことだけしっかりこなしていれば実力をつけることができます。学習量も難易度もそこまで高くなく、出題パターンも決まっているので塾側も対策させやすく、とにかく課題を与えまくって問題を解かせればある程度の実力をつけてやることが可能です。

しかも特に対人の個別指導であれば、分からなければ先生から声をかけてくれますし、面談も勝手に設定され、勉強の進め方も指示され、資料も先生がくれたりするわけです。

子供からすれば、塾が与えてくれたことをただやっていれば成績が上がっていくわけです。こうして少しずつ、与えられることに慣れて自ら動けない子になっていきます。

そんな子が高校に進学した時にどうなるか。まず最初に思います。

「あれ、何すればいいんだろう？」

今まで与えられたことだけやっていればよかったので、いざ自分で考えてやるとなると何をすればよいかわからない状態に陥ります。とりあえずテスト課題をやることになると思いますが、難易度も量も大きくレベルアップしている高校の内容を中学気分でやってもなかなか進みません。結果テスト当日ギリギリまで課題をやって、ようやく１通り終わった状態でテストに臨んで玉砕するわけです。

やっぱ塾に行かないと無理かも、と思って検討するわけですが、高校生の塾は基本的にインプット系の映像授業や自学、質問対応などが中心で、自ら動ける子でなければ効果が上がらない形になっています。それでも不安なのでとりあえず塾に通ったとしても、ただ与えられるのを待つだけの日々を過ごすことになるわけです。こうして完全に動けない高校生が出来上がります。

そういう子は、塾が何とかしてくれると思っているかもしれませんが、塾は、何かあったら生徒から動いてくれるという前提でいます。そこで両者の考えにずれが生じるわけです。生徒は塾に「なんで何もしてくれないんだろう」と思っている一方、塾は「何も動かないということは大丈夫ということだな。」なんて考えていたりするわけです。

あれ、自分動けない高校生かも、と思った子はまず意識改革からです。自分から動けるようにならない限り大学受験での成功はあり得ません。誰かに何とかしてもらえる、きっと何とかなる、といった受験における危険思想はすぐに捨て、何事も自分から動くという意識で過ごしましょう。そのような意識でいれば自分の問題点を明確にでき、それを改善するために何をすれば良いかを考えることができるようになります。

動ける高校生が全員合格できるわけではないですが、合格するのは自ら動ける子だけです。周りの人や環境をどんどん利用していきましょう。