部活をやっている子で、心のどこかで「部活を引退したら本格的に勉強しよう」と考えている子に知っておいてもらいたい事実があります。

まず部活を引退するのは、多くの子が３年の５月です。この時点で共通テストまで７ヶ月しかありません。７ヶ月あればなんとかなるんじゃない？と思う子ももしかしたらいるかもしれませんね。

確かに何とかなる子もいます。しかし何とかなる子のほとんどは、その時点で定期テストレベルの基礎がしっかり身についている子です。

私の経験上、学年下位２割。３６０人規模の学校で３００番台、全国偏差値が４０以下だと、偏差値５０に持っていくだけでも相当に厳しい戦いになります。

主な理由は２つあります。

①受験は競争だからです。１月から頑張ってきた子と、部活を引退してから頑張ろうとする子では５ヶ月もの差ができています。５ヶ月前にマラソンをスタートした子との差を埋めることがどれほど大変かは言うまでもありません。

②大切な夏休みが基礎固めで終わってしまうからです。６月までに基礎固めを終えて、夏休み中はとにかくアウトプットを中心にしっかりと演習を積んで実力をつけていかなければなりません。

もし部活を引退してからやるとなると、夏休みまでは２ヶ月もありません。たった２ヶ月で学校の定期テストで８割程度取れるくらいまでになれるか自問自答してみてください。２年半の貯金がない子にはかなり厳しいのではないでしょうか。

結果夏休みも基礎固めをやらざるを得ず、インプットに時間を割かれ、実力を高められないまま夏休みを終えてしまうことになってしまいます。

では、今部活をやっている子に必要なことは何か。

それは、これから毎日すきま時間も利用して受験勉強に取り組んでいくことです。これにつきます。

高校受験のように夏からでも間に合うなんて考えは今すぐ捨ててください。部活を言い訳に、毎日学校の宿題をこなしているだけの子は特に注意が必要です。

今始めた子と部活を引退してから始めようと思っている子では、３ヶ月の差が生まれます。共通テストまで１年を切った今、この３ヶ月の差は合否を左右することになると言っても過言ではありません。

受験勉強で何をすれば分からない、という子は早めに動きましょう。部活引退後から考えているようでは手遅れになりかねません。受験にフライングはありません。早くはじめた者ほど圧倒的に有利なのです。