生徒の帰宅前にテキストのチェックをしていたとき、ほとんどミスもなく、たくさん丸がついていました。「わからなかった所ある？」と聞くと、大丈夫です、とのこと。

普通ならじゃあ大丈夫だね、となりそうです。しかし、私は経験上分かっています。本当の意味で理解できている子は、５０％にも満たないということを。

「じゃあこの問題、解説してもらおうかな」

私は毎回、間違えた問題だけでなく、たとえ正解していたとしても、生徒に解説をしてもらいます。

すると正しく説明できないケースが結構あります。その場合解説できるように再検討してもらいます。特に塾に入ったばかりの子だと最初にこの洗礼を受けることになります。

塾として重要な仕事のひとつが「何をもって理解したと言えるのかの基準を正すこと」だと私は考えます。

当塾で理解したことになるのは、丸がついていることでもなければ、赤で解説を書いたことでもありません。理解の基準はただ一つ、「自分の言葉で説明し塾長を納得させること」です。

自分の言葉で相手を納得させることができて初めて理解できたと判断できます。このことを意識できるとテキストを解くときの意識も変わるはずです。私に突っ込まれることを分かっている子たちは、間違えた問題は説明できるようにちゃんと準備してきます。

成績を上げるためにはまず「理解した」の基準を正しくもつことを意識してみましょう。