近年、分かりやすい良質な参考書がどんどん出てきています。

予備校講師の授業動画は安価で見放題。それどころかYouTubeでは無料で分かりやすい授業をどれだけでも視聴できます。

学習戦略においてもいろいろな塾が合格に向けた勉強のやり方やお薦めの参考書を無料で公開してくれています。

このように学生を取り巻く学習環境が良くなっていく中で、勉強の質に対する意識も自然と高まってきています。

どんな参考書がいいのか。どのような計画がいいのか。どのように取り組めばいいのか。

こういったことを考えて勉強できるようになるのは、いいことだと思います。

一方で、このような勉強の質にばかり目を向けて肝心なところが疎かになってしまう子も出てきます。

肝心なところ、それは「量」。

結局どんな勉強をしようが、どんな参考書を使おうが、どこで勉強しようが、量を確保しない限り実力は伸びません。

一方でどんな教材を使おうが、どんな効率の悪い勉強をしようが、１日１５時間勉強できるなら、程度の差こそあれ、実力は伸びるのです。

質と言うのは、十分な量が確保されて初めて価値が生まれます。

質にばかりこだわって量を疎かにするのはナンセンスです。しかし、今の時代、意外とそのことに気づけない子も多いと思います。

質に関する情報は氾濫しているのに、量に関して言及されることは少ないからです。

受験生なら１０時間くらいやって当然でしょ、という前提で、質について言われていると考えるべきでしょう。

平日３時間、土日６時間くらい勉強できますか？

正直、このレベルの学習時間が確保できないようでは、どれだけ質にこだわっても実力は伸びません。

残念ながら質だけで合格できるほど受験は甘くはありません。