５，６月は定期テストの時期です。特に１年生は高校で初めての定期テストです。

あらかじめ重要なことを言っておきます。高校の定期テストにおいて、テスト直前の詰込みは最悪です。

 

 

「今まで部活忙しくて授業が分からないままずっと放置しちゃったけど、テスト週間に入ったから勉強するか～」

「あれ、全然分からない…とりあえず解答写して提出できるようしておくか」

「一応課題は終わったけどよくわからないから、とりあえず出そうなところを暗記しよ」

「ふぅ…何とか赤点は回避できた、中身は理解していないけど…まあとりあえず今は部活がんばろ！」

「定期テストで赤点や追試さえ回避できればとりあえずOK！部活引退したら頑張ろ！」

 

 

こんな考えをもってしまう子が一定数出てきます。

特に１年生は受験まで３年弱ありますし、勉強に対する意識が低いのも仕方ありません。

目の前の忙しさにかまけて普段の勉強を疎かにしてしまう気持ちも分からなくはありません。

ただ、推薦は当然ですが一般入試で大学受験を考えているのなら、この状態の放置は致命的です。

 

 

私は高校の定期テストは、学習内容のチェックポイントとして非常に重要な機能を果たしていると思っています。

教科書の限られた範囲内だけを集中的に学習することは、受験に向けた基礎固めとして重要な役割を果たしています。

さらに、平均６０点のテストで４０点とか３０点なら、やばいと思いますよね。

テスト前は解けると思っていた問題が全然できてなければ、このやり方ではダメなんだ！と分かります。

定期テストはこういう気づきを得ることが出来る点でも非常に重要なのです。

 

 

このチャンスを逃すと、基礎固めから理解定着のチェックまで、すべて自分でやらなければいけません。

今まで勉強から逃げてきた子に、ここを正しく判断することは非常に難しいです。

さらに高３の受験期に、定期テスト勉強と同じような「狭い範囲の集中的学習」ができるだけの時間的余裕はありません。

 

 

結果的に基礎が固まっていない状態で受験勉強を突き進むことになります。

残念ながら高校受験と違い、大学受験は基礎が疎かな状態でクリアできるほど甘いものではありません。

中途半端な理解や、自分なりの努力、何とかなるという希望的観測は、大学受験という高い壁の前ではあまりにも無力なのです。

 

 

基礎が疎かになる大本の原因は、定期テスト勉強を適当にやっていることです。

ちゃんと理解しないまま直前に詰込み、その後１週間でほぼすべての知識を流出し、何も残らないまま次のテストを迎える。これを２年間繰り返し、空っぽの受験生が出来上がるわけです。

 

テスト直前の詰込みが最悪である理由はこれです。

 

まずは定期テストの限られた狭い範囲を徹底して理解すること。

これはテスト前の１週間だけでは無理です。普段の学校の授業の段階から細かく理解することが、テスト勉強の効率を高めることにつながります。

 

大学受験をするなら、テスト１週間前だけ頑張るなんて考えは捨てましょう。

テスト週間などと言うものは幻想です。普段からずっとテスト週間で、テスト前にただ部活が無くなり、テスト範囲が配られるだけ。

そんな幻想に捉われて、普段適当な取り組みをしないように心がけましょう。