開校時間 | 平日16:00~21:40 祝日14:00~19:00 |
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定休日 | 土曜※・日曜 土曜は不定期開校 |
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対象学年 | 中学生(市内公立中) 高校生 |
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今年の4月より私立高校の授業料が実質無償化されます。
これによって愛知県の高校受験戦略は大きな転換期を迎えることになりました。そもそも愛知県は公立王国と言われるほど、公立高校を選ぶ傾向が強いです。
特に豊田市は、最近中高一貫の豊田西付属中ができたものの私立中学はなく公立偏重の意識が顕著です。
そもそも豊田市には私立高校が2校しかありません。まず選択肢が少ない。
それなら他市の高校に行こう!と思っても、通学が不便。名古屋に出るまで1時間はかかりますし、途中駅も多く、豊田市ー知立間は単線運行など、どの高校に通学するにも平気で1時間程度かかるケースが多いです。
となれば、特定の部活目的でない限り、わざわざ定期代を払って時間をかけて授業料の高い私立にいかずとも市内の公立に通えばいいとなるのもうなずけます。
豊田市は県内で最も公立高校の数が多く、レベルも割とうまくばらけていて選択しやすいという特徴があります。
その他、トヨタ自動車のおひざ元で地元志向といった風土要因、歴史的な背景などもあると思いますが、あえて私立高校を選択するような意識も必然性もなかったのです。
しかし、愛知県に中高一貫校が増え始め、中学受験へのニーズが高まる中で私立受験への関心も高まっていること、私立高校の授業料が実質無償化されたこと、そして大学の推薦入試の気運が高まってきたことにより、私立高校が積極的に選択肢として考えられるようになりました。
現に2026年公立高校受験者の実質倍率は0.98倍と過去最低となる一方、私立高校への進学者は全受験生の24.8%と過去最高となりました。
「国公立大学は成績的に厳しいから私立大学になるだろう…それなら最初から推薦枠を持っている高校を選択した方が入学できる可能性が高い。授業料もかからないわけだし…」
このような考えで私立が選択肢に入ってくるわけです。
トップ層は国公立大学志望も多いので、わざわざ遠方の私立に通わずとも、岡崎、刈谷、豊田西といった進学実績のある公立高校を選択します。
一方で特に平均層、もしくはそれより少し下の層で私立大学の進学を考えている子たちが積極的に私立高校を選択するようになるわけです。
これに割を食うのが今まで平均層の受け皿だった公立高校です。
豊田市において平均層の受け皿は豊田高校でした。そして従来、豊田南と豊田北が平均層と上位層の中間の受け皿で、豊田西の併願先として機能していたわけです。
しかし近年豊田南の偏差値が少しずつ下がってきています。
ここで一度豊田市内の高校の偏差値について簡単にまとめておきます。全県模試の基準偏差値を引用しました。
豊田西 偏差値60
豊田北 偏差値56
豊田南 偏差値50
豊田 偏差値47
豊田東 偏差値46
豊野 偏差値41
数年前までは豊田南は豊田北の少し下くらいのレベル感でした。しかし、原因はわかりませんが、現に全県模試のデータでも、豊田北よりどちらかといえば豊田に近いレベルになってきています。
平均層の受け皿である豊田、そして偏差値がだんだんと豊田に近くなっている豊田南を受験する、私立大学進学を希望する子たちが、最初から推薦枠を求めて私立高校を選択する流れができるわけです。
では私立高校の授業料実質無償化が始まる今年、この2校の志願者数はどのように変化したのか。
豊田高校はここ数年で倍率が2倍を下回らず、一定の志願者数を維持しています。
豊田高校は旧豊田市北部に位置し、豊田市駅周辺だけでなく藤岡地区以北からも比較的通いやすい立地にあります。最寄り駅からも徒歩7分と好立地で、豊田市駅から高校の近くまでバスもでています。
進学だけでなく就職にも対応でき、企業城下町の豊田市では安定のニーズがあります。
進学者の多くが私立大学に進学するため、私立高校にもっていかれて志願者が減りそうなものですが、私立大学の推薦枠も持っており、私立大進学希望者、就職希望者双方のニーズに対応でき、立地の恩恵もあり、安定した志願者を確保できているのでしょう。
一方で豊田南高校はごらんの通り他の高校と比べ市街地からかなり離れています。
市街地から電車で通うなら豊田市駅から電車で15分、そこから徒歩で15分の計30分は最低でもかかります。
この立地ゆえか、特に豊田市南部を除く豊田西志願者の多くは豊田北を併願するため、豊田市内では第2志望校としてのニーズが低く、むしろ知立東や安城東といった近隣他市の第2志望校となっているようです。
直近5年間の豊田南の志望者数です。
2022年…第1志望294人 第2志望401人
2023年…第1志望288人 第2志望309人
2024年…第1志望274人 第2志望302人
2025年…第1志望230人 第2志望327人
2026年…第1志望204人 第2志望229人
第2志望者は2021年以前は350人前後だったのが、2023年以降300人前後まで落ち、私立が無償化する今年ついに200人前半となりました。
第1志望者数も2022年以降減少の一途をたどっています。
志望者が減少すれば今まで不合格だった子も合格枠に入ることになり、年々偏差値が下がっていく負のスパイラルに陥ることになります。
また、豊田南の偏差値が落ちたことで、豊田市南部の子の動きにも変化が生じた可能性があります。
豊田南の最寄り駅の若林駅から名鉄名古屋本線の知立駅まで電車で10分で行けます。豊田市南部はそもそも名古屋へのアクセスが豊田市中心部と比べると良いのです。
豊田西落ちの南部の子には豊田南を併願する子も一定数いますが、豊田南の偏差値が落ちれば、無償化も手伝い、私立高校を選択する子が増えていくことになるでしょう。
豊田西落ちの一定の実力がある子が豊田南の合格実績を底上げしてきたことを考えると、今後偏差値が落ちていくだろうことは想像がつきます。
また豊田南を第2志望とするような知立東や安城東などはそもそも名鉄名古屋本線沿線であり、名古屋へのアクセスが良好です。
豊田南は、今はまだ豊田と豊田北の中間の偏差値50~55の子の受け皿になっていますが、このまま偏差値が下がり、豊田と同等程度になると、私立無償化も手伝い、豊田西や知立東といった実力のある子の受け皿でなくなります。
それによりさらに全体の偏差値が下がり、国公立大の合格実績が落ちてしまえば、いよいよ豊田南を選択するメリットが消えていくことになります。
今年生じた豊田南の定員割れはその前兆なのかもしれません。
それでも豊田南からは複数人の名古屋大学合格者も出ているなど、国公立大学の合格者を見れば、豊田高校や中堅レベルの私立高校と比べてもまだまだ進学実績では上です。
今年は定員割れしましたが、これをきっかけに来年度以降はまた持ち直す可能性も大いにあります。
しかし今後無償化を追い風に私立高校が安定的に生徒を獲得できるようになると、安定財源から様々な施策を打つことができるようになるわけで、ますます生徒獲得に予算を投下してくることは容易に想像がつきます。
さらに名鉄三河線ではリニア開業を見据え、将来的に名古屋-豊田市間を40分程度で行けるようする構想もあります。豊田市から他市へのアクセスが良くなると、私立を選択する子もますます増えていくでしょう。
そんな中で地元というだけの旧態依然の公立高校が選択肢として選ばれるにはそれなりの特色が必要となります。
このように書くと中堅公立高校に行くなら私立高校を選んだ方がいい、という印象を与えかねないですが、一概にそうとは言えません。
私立高校は学校が主体的に生徒の環境を整備し、「勉強させる」風潮がありますが、これが必ずしもプラスに働くとは限りません。
特に6教科8科目必要な国公立大学受験では、生徒がどれだけ自分を軸として受験勉強を進められるかが重要なので、むしろ環境に縛られず自分でやるべきことを選択できる公立の方が良いケースもあります。
また指定校推薦枠を狙って私立高校を選択するのも注意が必要です。
枠を持っているからといって必ずその大学の推薦をもらえるわけではありません。
学校の定期テストの成績順に希望が通ることを考えれば、目標の推薦枠を取るために1年生の定期テストからしっかりと勉強しなければならない方が大変という見方もあります。
一般入試は良くも悪くも当日のテストがすべてです。最悪1,2年で勉強につまづいたとしても、逆転できるとしたらむしろ一般入試の方です。
学校の施設の綺麗さ、高校が謳う面倒見の良さ、授業料の無償化から私立高校が選択肢に入るのは良いことです。
しかし表面的な部分だけ見て安易に私立を選ぶと入学後に思わぬギャップを感じることになりかねません。私立高校はあくまで企業です。売り上げがなければ経営していけません。よって不都合なことをあえて伝えることはしません。
必ず説明会に行き、できればすでに通学している生徒保護者からの情報も仕入れ、学校側の言葉をうのみにせず、総合的に選択することをおすすめします。
その上でお子様の希望の進路、そしてそれが叶わなかったときの保険的進路(例えば希望の指定校枠がもらえなかった場合、一般受験に対応できるのかなど)も考えつつ、最終的な高校選択ができればと思います。
※本記事における考察はあくまで塾長の私見です。
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