多くの中学校は、テストの個票も返却されたことだと思います。今回のテストの反省点はしっかり把握できたでしょうか。次のテストに向けてしっかり改善していけるといいですね。

さて、今回のテストにおいても、範囲表をもらってからテスト勉強を始めて、直前一気に勉強量を上げて、テストを乗り切ったら勉強しない、なんて取り組みをしていませんでしたか？

テスト後は抜け殻のように塾に来て、テスト終わったんだから勉強しなくていいじゃん、なんてことを言ったりする子もいるでしょう。

しかも、多くの個別指導塾が、これをよしとしているのもまた事実です。でも仕方ありません。このやり方でも中学までなら点数につながってしまうのです。それで生徒が、成績が上がったと喜んで、塾を継続してくれるのなら塾も大喜びでしょう。

しかし私はこのやり方は非常に危険だと考えています。理由は単純です。このやり方は高校では全く通用しないからです。高校のテストは、テスト前だけ一気にやっても終わる量でも難易度でもありません。このような指導をしている塾の中には、高校指導を行っていない塾もあります。中学までしか通用しない勉強法を与えた挙句、あとは自分で頑張って！と送り出すのは私からすれば無責任だと感じてしまいます。（もちろんそれが経営であり、他人がとやかく言うことではないことも承知していますが）

ある程度学習習慣があり、基礎学力が備わっている子がそのような勉強のやり方をやっていたとしても、高校で通用しないと分かれば自力修正が可能だと思います。その修正能力もなく、ただ塾のやり方に従って勉強していただけの子は高校で全くついていけず、入学半年で深海魚となってしまうでしょう。

中学では「普通」のやり方としてまかり通っている勉強法が、高校では一切通用しないということは知っておいて損はないと思います。一般的な個別指導塾の指導も実は、その類に入ってしまっていたりするのです。中学までの難易度と量なら、一気に詰め込む方法やら、点数だけ効率よくとる手法やらいろいろあるのです。しかし、それで実力がついたと思ってしまうと高校で確実につまずくことになります。中学と高校の学習は別物だと考えなければなりません。高校でも通用するためには、テスト前よりも日々の学習に力を入れなければならないのです。

今がテスト２ヶ月前です。今が一番重要な時期です。皆がテストに向けてまだ意識が向けられていない頃からしっかり準備をしていくことが大きな差になっていきます。まだ弛んでいる子もいるので、気を引きしめて取り組んでいければと思います。