勉強に限らずですが、集中力は実力をつけるために必要な要素の一つです。客観的に生徒の学習を見ていると分かりますが、時計をちらちら見ながらやっている子もいれば、ほとんど机から目を離さず取り組んでいる子もいます。両者同じように勉強していたとしても、勉強効率は明らかに変わっていきます。

集中力は、勉強効率に直に関わってきます。合否に直結するといっても過言ではありません。集中力は短期間で一気に身に付くものではなく、徐々に醸成されていくものです。小中としっかり時間をかけて勉強してきた子は、例え夏休みからでも一気に実力を付けられるだけの集中力がすでに備わっているのです。

短期間で一気に実力を上げられる子が進学校に多い理由はこれです。短期間で一気に偏差値を上げた経験談をネットに上げている人の多くは、高校が進学校であるケースが多いのです。

逆に言えば、たとえ長時間机に向かっていたとしても、集中力が無ければ効率が上がりません。例えば、３時間勉強する、と決めていた時、「まだ１時間か～」とか「あと２時間もあるのか～」なんて、時計を見ながら考えている時点で集中できていません。目の前の問題に集中して取り組んで、少し疲れたな、と思って時計を見たらいつの間にか３時間過ぎている、という状態でなければ、本当に集中しているとは言えないのです。

もちろんほとんど勉強の習慣がない子がいきなりできるようになるわけではありません。当塾の特に受験勉強を本格スタートさせる高校２年生には、まずは平日３時間、という目安を伝えています。毎日取り組んでいく中で、半年かけて、最低でも３時間は集中できる力を育てていきます。夏休みに入ったときに、１日８時間勉強するためには、これくらいの集中力は最低限必要だからです。

すぐにスマホをいじってしまう子、すぐに寝てしまう子、自分が集中力がないと感じている子は、要注意です。単に勉強時間が削られる以上の問題がそこにはあるのです。それが部活を引退して以降、夏休み以降の学習に大きく影響します。集中力の醸成は勉強の習慣化からです。コロナで部活のない今だからこそ、しっかり勉強を習慣化していきましょう。皆にフリーな時間が与えられている今この時期の取り組みの差が合否の差になることは明白でなのですから。