高校生は模試の結果で自分の立ち位置を客観的に判断します。もちろん判定がすべてではありません。A判定で落ちる子もいれば、D,E判定で受かる子もいます。しかしこれは、いるにはいる、という話で、当然、D,E判定では落ちる可能性の方が高いです。河合塾の模試ではD判定は合格可能性３５％以下、E判定は２０％以下です。C判定でようやく５０％のボーダーラインになります。

D,E判定という合格率が低い状態から、ボーダー以上に持って行こうと思ったときに、８時間勉強すればそれでOK！俺は、私は、頑張った！などと言っていられるわけがありません。勉強は、これだけやればこれだけ偏差値があがる、という単純なものではないのです。勉強時間に比例して学力が上がるなら、そんな楽なことはありません。

平日は４、５時間だとか休日は８時間など一般的にこれくらい勉強するべきと言う基準は、多くの場合時間で示されます。これは単に一番分かりやすいからでしかありません。本来こういった時間など関係なく、与えられた時間はすべて勉強に使うのが受験生としては基本だと考えなければなりません。

もちろん休憩や仮眠などうまく取っていく必要はあります。しかしその間も、A,B判定の子は最小限の休憩で勉強しているかもしれません。C判定の子でも何とか安全圏内に入るべく必死で頑張っているかもしれません。そんな中で、D,E判定の子が、必要以上に休憩を取ったり、管理せずダラダラ寝たりすることがどれだけの損失かを理解しておくべきでしょう。

ウサギとカメの話を知っていますか？明らかに勝ち目のないカメですが、ゴールを目指して着実に歩みを進めていき、最終的には油断したウサギに勝利します。どんなに出遅れていても常にゴールを目指して歩みを進めたからこそ、カメは勝利できたのです。カメが遊んでいては絶対にウサギには勝てなかったでしょう。

DE判定の子は、ウサギとカメで言うところのカメです。可能性が低くても日々最大限の努力を継続していれば、勝利を引き寄せることができるのです。DE判定は現時点で合格の可能性が低い、というだけの話です。現時点での成績で受験するわけではないのですから。

休みたい、スマホでゲームしたい、SNS見たい、…そう思ったときにこそ、「この決断が運命を変えるかも」と思ってください。「カメがサボって勝てるのか？」と自問自答して下さい。あなたの先にいる、ABC判定で油断しているウサギを抜かしましょう。そしてそのために、すべての時間を勉強に使う覚悟を持ちましょう。現在高校２年生の皆さん、今年は、今までの人生で最も勉強しなければならない１年なのです。