当塾のある豊田市には、年に２～３回、市内すべての中学生が受験する共通のテストがあります。それが学診（学力診断テスト）です。学校ごとの順位などは生徒には知らされませんが、定期テストとは異なる、所謂「模試」のような位置づけで、その時の実力を客観的に測ることができます。

いろいろな生徒を見てきましたが、特に正しく勉強できていない子の中には、定期テストならある程度解けるのに、実力テストになると一気に順位を下げてしまうケースが見られます。

このケースは実は要注意の兆項です。主観ですが、定期テストの順位と学診の順位が３００人規模の学校で３０位以上異なる子は特に注意が必要です。

このケース、一言で言えば、短期記憶として定期テストはクリアできていても、長期記憶としての実力の定着には至っていない可能性がある、ということです。

定期テストなら、短期間の詰め込みでも、テスト対策プリントのやり込みなどで、ある程度の水準までクリアできてしまいます。しかし、学診の出題範囲は今まで学習してきた全ての内容なので、短期間の詰め込みでは当然対応できません。

学診で問われるのは、定期テスト毎にしっかりと基礎を身につけられているかどうかです。これこそが入試で必要な力です。そして定期テストでできて、学診でできないということは、短期記憶として定着せず、実力として蓄積していないということです。

時間が経って忘れてしまうのは仕方ありません。しかし、本当に忘れていたのか、元々定着できていないのかは本人には分かりません。多くの子がこの重要な兆候をスルーして受験生になってしまいます。

この兆項に当てはまる子は、まずはテスト勉強のやり方を改善することからです。テスト週間から一気に勉強量を上げるのではなく、普段からコツコツ進めていく意識を持ちましょう。その上で、普段の宿題とは別にしっかり受験勉強としての復習を進めていきましょう。

当塾は、今年から中３向けに通期受験対策を実施します。普段からより効率的に受験に向けた復習ができるようになります。興味のある方はお問い合わせください！