夏は、集中力を鍛え上げるのに最適の期間です。集中力は言わずもがな受験勉強において重要な要素の一つです。集中力を鍛えることは受験生になってからでは遅いです。受験生になる前にしっかり鍛えておくことで、きたる受験勉強に効率的に取り組み、スムーズに実力をつけられるようになります。

集中力はその持続力と深度の２つが合わさって、良質な集中力といえます。持続力を鍛えるためには一定時間、勉強し続けるという習慣を続けていくことが必要不可欠です。

また深度を鍛えるには、余計な誘惑はすべて排除した環境で取り組むことが必要です。勉強しかやることのない環境に身を置くことでより深度のある集中力が身につきます。

この２つを鍛えるために最適の時期が長期連休でまとまった勉強時間を確保できる夏休みです。環境について、家での長時間学習はよほど自己管理できる子以外はおすすめしません。手の届くところに誘惑がありすぎます。よって、図書館や塾など、勉強しかやることがない環境に自分を置くことをおすすめします。

部活で疲れて家ですぐに寝てしまう。自分が１日何時間勉強しているかわからない。１時間、２時間程度でスマホに手が伸びてしまう。宿題をこなしただけで満足してしまう。

このような状態で放っておくと、集中力が鍛えられず受験生になってからも勉強効率は全く上がりません。受験生の夏に普通に８時間やれる子と、必死で５時間しかやれない子では、勉強効率は天と地ほども変わってきます。それはつまり合否を左右するということです。だからといってすぐに改善できるものでもありません。集中力は一朝一夕で身につくものではないのです。

夏休みに勉強量を上げることは誰でもできます。受験生ならなおさらです。しかし効率的にこなすことは、集中力を備えている子しかできません。受験に向けた準備とは何も勉強そのものだけではなく、勉強を効率的に取り組めるような自分自身を作り上げることでもあるのです。

たったの３回しかない夏休み。決して無駄にはできません。貴重な夏休みも残り３週間です。だらけてしまっている子は、気持ちを入れ替えて必死で頑張りましょう。