塾講師が、夏期講習なんて本来不要、と言ってしまうのはどうかと思いますが、シンプルに考えれば特に変な考え方ではありません。夏期講習とは簡単に言えば、塾にお金を払って、勉強時間を確保することです。逆に言えば、自分で勉強時間を確保できる子なら、夏期講習は不要ということが言えてしまいます。

夏期講習では、別に新しいことを学習するわけではありません。すでに学習し終わったことを復習するわけですから、自分で取り組むにあたってそれほどハードルが高いわけではありません。

じゃあ夏期講習はいらない、ということになるのかといえばそうではありません。現に当塾でも夏期講習は実施しています。理由は単純です。自分で勉強時間を確保できる子、というのが意外と少ないからです。

『私は自分で勉強するから夏期講習はいらない！ 』と言っている子が、いざふたを開けてみれば、家で２、３時間しか勉強しない、なんてことになっていたらどうでしょうか。確かに自分で勉強しているのでしょうけど、それで十分でしょうか？

要するに『自分でできる』の基準が高くないと、十分な勉強時間を確保できない可能性があるということです。

また学校の宿題だけやって満足していたらどうでしょうか。確かに勉強したことにはなるのでしょうけど、それで十分でしょうか。同級生がみんなやっている問題をやっただけで差がつくでしょうか。

要するに『自分でできる』の基準が高くないと、十分な演習量を確保できない可能性があるということです。

夏期講習は十分な勉強時間と演習量を確保できるだけの学習習慣や意識が身についている子なら、特段受講する必要はありません。受講するにしても目的を決めて最小限のコストで受講すればよいでしょう。逆にそうでないのなら、コストを積んででも学習時間を確保した方がよいかもしれません。受験までの夏休みは３回しかありません。１つを無駄にするだけでも大きなロスですから、慎重に検討することをおすすめします。

具体的な受講上の注意についてはこちらのページをご覧ください。

夏期講習を考えるときに注意すべきこと

※当塾の夏期講習は塾生限定となります。

当塾の夏期講習は、塾でやっていればＯＫという形にはしていません。家でも含めて毎日計画に沿って取り組みながら、講習の中で疑問点の解説や遅れの修正、ピンポイントの演習などをしていく形をとっています。塾で完結した学習ではなく家での学習も含まれているので勉強時間は確保できますし、宿題以外の学習で演習量も確保できます。また必ず復習できる形で計画を立てるので、夏期講習にありがちなやりっ放しで終わってしまうことはありません。学習習慣や計画に不安がある子ほど多めのコマ数で提案しますし、逆に自分でできる子は最小限のコマ数でも提案します。